これを読めば『採用×Web広告』が丸わかり!Web広告を活用した採用って?
みなさんは、「求人広告」と聞いたとき、何を思い浮かべるでしょうか?
最も一般的なのは、求人サイト・求人媒体のような掲載課金型の広告なのではないでしょうか。掲載課金型の広告では、企業は広告枠の掲載に対してお金を支払います。現代の採用では求人サイト・求人媒体が主になってきていますが、他にもフリーペーパーやネット広告等、様々な種類があり、枠の大きさや掲載期間等で金額が変動します。
このように、従来の「求人広告」は、求人サイトなどの媒体があり、その媒体の決まった枠の中で求人情報を掲載するという形が主流でした。この形式の求人広告では、「求人サイトに訪問してくれたユーザー」に対して求人情報を届けることが可能です。
昨今では、この従来の求人広告に加えて、SNSや検索エンジンのような媒体に求人情報を掲載する「WEB広告」という手段も多く採用されるようになってきています。採用活動で使われるWEB広告は、多くの場合、あらかじめ採用ランディングページ(LP)を作成しておき、そのWEBページへ誘導することが目的となります。
とはいえ、「求人媒体としてWEB広告を利用する効果やメリットはどこにあるのか?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。ここからは、求人×WEB広告のメリット・デメリットをお伝えします。
▼メリット
様々な媒体・ターゲティング・掲載方法で求職者にアプローチが出来るため、既存の掲載課金型の広告や手法では届きにくい層にリーチすることが可能です。
また、求人サイトを訪れない、就職・転職の「潜在層」にアプローチすることもできます。加えて、WEB広告は運用力次第では低予算でも大きな結果が期待できるため、予算勝負になりにくいというメリットもあります。
▼デメリット
求人といえば「求人媒体」や「人材紹介」など、求職者側の固定観念もまだ存在している為、SNSなどから応募することに抵抗感がある求職者もいます。そのため、ケース次第では求める人材にアプローチするのが難しい可能性があります。また運用にはある程度のノウハウが求められるため、全くの未経験だと自社内で完結させることが難しいという点も挙げられます
なるほど。SNS応募って便利だけど、どんな会社か信頼できるかが不安になる人も多いんだ。
安心感を伝える設計が大事なんだね。
大まかに、採用活動にWEB広告を活用することのメリット・デメリットについて解説したところで、ここからは、媒体ごとの特徴など、さらに詳しく紹介していきます。
WEB広告を採用活動に活用する大きなメリットとして、「求職者の動線をコントロールしやすい」というものがあります。
「求職者の動線」とは、例えば求人媒体では、基本的に原稿をクリックされた場合、媒体の中のエントリーフォームから応募をしてもらうよう誘導するケースがほとんどです。反面WEB広告では、広告をクリックした後に、自社のホームページを見てもらうのか、採用LPを見てもらうのかなど、広告を出す目的に応じて、求職者の動線を自由に設定できるということです。
では、採用におけるWEB広告では、どのような誘導先の候補が考えられるのでしょうか?
▼WEB広告の誘導先候補
このようにWEB広告は、広告の誘導先ページをどこに設定するかによって、応募数を増やしたい、認知を拡大させたいなど、目的に応じて使い分けることができます。
補足ですが、②の誘導先も、toB広告やサービス系の広告ではよく使われる手法です。また、説明会予約や面接予約なども、説明会・面接誘導用のLPがある場合は、誘導先として非常に有効になってきます。
では、なぜ②の誘導先を、採用を目的としたWEB広告であまり使わないかというと、「求職者が求めている情報を伝えきることが難しいため」です。
多くの場合、バナーだけを見て応募する人はほとんどいません。そのため、バナークリックから直接応募フォームに遷移するという構造は、配信戦略として効果が出にくいケースが多いです。また、ホームページやSNSに誘導すると、求職者が応募するかどうか決めるために必要な情報が散らばってしまっていて、最終的によくわからなくなって離脱してしまう可能性が上がります。これにより、応募要項や社風などの求職者に必要な情報だけを、よりコンパクトかつ有効に伝えやすい、採用LPへの誘導が重要になってくるわけです。
求職者に与える情報を集約することで、求職者が迷わず、企業側が求めているアクションを生み出すことができるのです。
またLPの他にも、面接予約や説明会の特設ページを作成して、広告を配信するという手法も用いられます。
なるほど。バナー →LP →応募という流れにすることで、求職者が迷わず行動できる。
つまり、情報の一元化がエントリー率アップのカギなんだ。
もちろん、
というような場合は、②を直接誘導先に据えても効果が出せる見込みがありますが、ほとんどのケースでは、広告をクリックした後にLPを挟んだ方が、自社の魅力も伝わりやすく、結果的に適切な配信目標の設定により、効果測定もしやすくなって、PDCAサイクルも回しやすくなります。
では、誘導先の選定に際して、広告配信の目的はどのように決めていけばいいのでしょうか?
WEB広告は、中途・新卒などの採用領域を問わず、多くの人間が求職活動にインターネットを使っている現代においては、より多くの人の目に留まることができる施策です。
自社の採用にとって、今最も必要なものをしっかり考えて、WEB広告配信の目的を設定していきましょう。
広告の効果を測定・分析する際によく使われる言葉です。
インプレッション(Imp):広告が実際にWEBページ上に表示されること。インプレッション数=広告の表示回数
クリック率(CTR):Click Through Rate。広告または広告内リンクがクリックされた割合。「クリックされた数÷インプレッション数」で求められる。
クリック単価(CPC):Cost Per Click。クリック単価のこと。1クリック獲得にかかった費用。平均CPCは「かかった費用÷クリック数」で求められる。
コンバージョン(CV):そのWEB広告で獲得したい結果。会員登録や資料請求、エントリーなど、広告によって異なる。
コンバージョン率(CVR):Conversion Rate。広告がクリックされた数に対して、何件のCV獲得が出来たかを表す割合。「CV数÷クリック数」で求められる。
コンバージョン単価(CPA):Cost Per Action。1コンバージョン獲得にかかった費用。
CPM:Cost Per Milleの略。1000回の広告表示に対してかかった広告費用。
広告の誘導先に設定したページの分析によく使われる言葉です。
PV:WEBサイトへの訪問数。通常、訪問者はサイト内の複数のページを閲覧することが多いため、全体のPVは「訪問者数×閲覧ページ数」という構成になる。
セッション:Webサイトを訪問したユーザーが、サイトを離脱するまでの一連の流れ。1人のユーザーがWebサイトの複数ページを閲覧した場合も、セッション数は1です。基本的に、PVよりも少なく、ユニークユーザーよりも多くなる。
直帰率:Webサイトを訪問したユーザーが、入口となったページで次の行動を何もおこさずにそのページから離脱してしまう割合。直帰率が低いほど、ユーザーがWebサイト内で、他のページを回遊したということになるため、ページ改善施策を実施する際、そのページとリファラーの最適化などが改善点として考えられる。
LP:Landing Page。広告や自然検索を経たユーザーが、最初に訪れるページのこと。WEB広告では、一般的にCV獲得を目的とした1枚の縦長なWebページを指すことが多い。
各媒体の中で、広告を配信開始するまでの設定項目などでよく使われる言葉です。
CTA:Call To Action。広告を閲覧した・WEBサイトを訪問したユーザーに、取ってもらいたい行動を促すこと。申込ボタンや友達登録ボタンは「CTAボタン」ともいう。ボタン文言や、色や形だけでも効果が変わるとされており、コンバージョン率を左右する重要な要素のひとつ。
クリエイティブ:画像や動画、LPなど、WEB広告のために作られた視覚的なコンテンツ全般。さまざまな形やサイズで制作可能で、目的に応じてデザインされる。媒体や広告の表示先ページによっては、掲載可能なクリエイティブの比率・データサイズに制限があるため、注意が必要。
キャンペーン:同じ目的の広告を管理するための、1つの大きな単位。多くの媒体では、「キャンペーン」という箱の中に、「広告セット」や「広告(実際に表示されるクリエイティブや見出し文など)」が含まれており、全体で1つの広告活動を表している、
リード:自社の商品やサービスに何らかの興味を持った見込み客のこと。多くの場合、「広告をクリックしたユーザー」を指す。
トラフィックキャンペーン:「広告がクリックされる回数を最大化する」ことを目的としたキャンペーン種。
リードキャンペーン:「リード獲得の数を最大化する」ことを目的としたキャンペーン種。
基本的なWEB広告関連の用語もマスターしたところで、実際にWEB広告を採用活動に用いるとき、考えるべき事柄について3つ紹介します。
①明確なターゲット設定
基本的にWEB広告を配信する際は、ターゲット設定が非常に大きく結果に関わってきます。
そのため、「自社でどんな人を採用したいのか」というターゲットのペルソナをしっかりと考えて、年齢や配信エリア、「興味・関心」カテゴリなどの設定を行う必要があります。
また、ターゲット設定が曖昧だと、クリエイティブ内に反映させるキャッチコピーや訴求ポイントの選定もうまくいかないため、この部分に時間を割くことが広告運用成功の大きな鍵になってきます。
ただし、これはあくまでもリードの質を担保するためのものなので、例えばマイナビ新卒などの媒体における、アクセス数ランキングでの順位調整などが目的になる広告はこの限りではありません。
②誘導先ページやコンテンツの質
特に実際の応募を獲得することが目的になっている広告配信の場合、どれだけクリック率が高いバナーや動画を作ることが出来ても、誘導した先のHPやLP、メディアの質が低ければ、当然離脱が起きてしまいます。
そのため、広告効果を最大化するためには、広告そのもののクリエイティブや配信設定だけでなく、誘導先ページの質も同時に検証・改善していかなければなりません。
③継続的な効果検証と改善
短期間で広告の配信を終了すると、WEB広告の効果を出しづらくなってしまいます。広告の効果を、アナリティクスツールなどで定期的に検証し、必要に応じて改善を行うことが求められるため、おおよそ3ヶ月以上の中長期的な視点で運用していくことが大切になってきます。
このように、WEB広告を採用活動でうまく活用するには、様々な項目についてしっかりと考える必要があります。
せっかくWEB広告を配信するのですから、効果をより最大化できるよう、うまく活用していきましょう。
なるほど~。データを見て、改善を回す。採用も結局PDCAが回せるかで差がつくんだね。
ここからは、特にメジャーなWEB広告の配信先媒体についてご紹介します。
LINE、Youtubeに次いで、主要SNSとして3番目に利用者数が多い媒体であるInstagramを擁する媒体です。また、Meta広告にはFacebookへの広告配信も含まれるので、幅広い層をカバーできます。
Instagramは国内ユーザーのうち、女性が58.9%、男性が41.4%となっているので、女性の割合が高い職種での求人広告において効果を発揮しやすいです。また10代・20代の中での利用率は70%を超えており、若年層にアプローチしやすい媒体となっています。
Facebookは30代・40代の利用率が高くなっているほか、ビジネス利用のユーザーが多い傾向にあります。そのため、転職活動の広告掲載先として効果を出しやすくなっています。
またMeta社はデータトラッキング能力が非常に高いのが特徴で、ターゲティング設定の制度が他媒体と比較して高いです。そのため、ある程度条件を絞るとオーディエンスサイズは小さくなりやすいですが、獲得できるコンバージョン(応募や登録などのアクション)の信頼度はそのぶん高めになっています。
Meta広告での求人広告における強みと弱み
▼強み
トラフィックキャンペーンで広告を作成することで、Facebook内を回遊している、検索行動を行っていないユーザーに対しても広告を表示させることができます。そのため、まだ自社のことを知らない潜在層にアプローチでき、認知拡大を図れます。
登録ユーザー情報など、Meta広告内部に蓄積されているユーザーデータが非常に詳細なため、ターゲティング設定の信頼度が高く、潜在層向けの広告の中ではコンバージョン獲得を目的とした広告に強いです。
ユーザー情報やFacebook内アクションだけでなく、顧客データから算出した、類似ユーザー向け配信での見込み顧客の発掘などといった豊富なターゲティングが可能であるため、複数のターゲティング方法を組み合わせることも可能です。
▼弱み
一般ユーザーの投稿やストーリーズ・リールなどと同列に表示されるため、バナー画像や動画の表示面積が広く、クリエイティブの質が広告効果により強く直結します。そのため、効果的なクリエイティブ制作を自社内で完結させられない場合は、外注が必要になる場合があります。
特にオーディエンス設定を広く設定したい場合、大手企業も多く広告を出稿している媒体なため、予算が低いと競争が激しいため広告が埋もれやすい場合があります。
Meta広告に向いている領域
新卒採用:特にInstagramは若年層の利用が多く、クリエイティブを若年層向けに制作することで、新卒採用や説明会への誘導の効果が大きく期待できます。
中途採用:転職顕在層・潜在層どちらにもアプローチできるため、中途採用への適性も高い。広く配信することができるので、どちらかと言えば未経験採用に積極的な場合の方が応募獲得はしやすい傾向があります。オーディエンス設定で職歴設定が可能なため、比較的経験者が多いメジャーな職種に関しては経験者採用でも効果は期待できます。
Instagramで採用?と思いきや、若手層には効果的なんだね。
ビジュアル訴求が強い職種やカルチャー重視の会社こそ、相性良さそう!
LINEは、国内で流通している主要SNSの中で最も利用者数が多いことが最大の特徴です。10代から60代まで、全ての世代で利用率85%以上となっており、特に『より多くのユーザーに表示させることを目的とした広告=トラフィックキャンペーン』の掲載先として非常に大きな強みを持っています。
また広告掲載可能なページも非常に多く、LINEのファミリーアプリケーションだけでなく、「LINE広告ネットワーク」という、LINEが提携しているサードパーティアプリケーションにも配信することができます。
サードパーティーアプリにはさまざまな種類があり、ファミリーアプリと合わせると、月間アクティブユーザー数は1.1億人にものぼります。多様な年代の幅広いユーザーに、広告をリーチすることが可能です。
ユーザー数の多さが強みになる理由として、例えば、配信地域を絞り込みたい場合、他の SNS 広告ではリーチ数が少なすぎるため地域を拡大せざるを得ないケースがありますが、 LINE 広告なら絞り込んでも十分なリーチがあり成果につながるということが多くあるということが挙げられます。
その他の大きな特徴として、LINE 利用者の中には他の SNS を利用していないユーザーが多いということが挙げられます。連絡手段として広く流通しているため、他SNSとは異なり、「SNSはやらない」というユーザーへも効率的にリーチできる点もLINE 広告の特徴です。
掲載料金も比較的安価で、ある程度の効果が出せるため、他のSNS 広告を既に実施していて、さらにリーチを拡大したい方には特にオススメの媒体です。
LINE広告での求人広告における強みと弱み
▼強み
単純計算で日本国内在住者の80%が利用しているという、圧倒的なユーザー数が最大の強みです。比較的ターゲティング設定を絞り込んでも、一定以上のオーディエンス数が確保しやすいため、特に認知拡大を目的とした広告に非常に有効。また、若年層から壮年層まで幅広いユーザーが利用しているため、ターゲット年齢層が高い募集においては他媒体と比較しても非常に強い。
SNSというよりも連絡ツールとしての側面が強いため、LINEユーザーの86%が1日1回以上アプリを使用しています。毎日アプリを利用している割合はInstagramとTikTokがともに40%前後となっており、LINEは他のSNSと比較してアクティブ率が非常に高いため、広告が表示されるユーザー数も多くなります。
他媒体と比較してCPCの設定可能上限金額が低く、予算を抑えやすい特徴があります。特にトラフィックキャンペーンにおいては、この特徴が強みとして発揮されやすいです。
▼弱み
特にMetaと比較して、ライフイベントや職歴など蓄積されているユーザーデータの種類が少なく、ターゲティング設定を細かく行ったとしても、実際に広告が配信されたオーディエンスが、設定から外れたユーザーである可能性が比較的高くなります。そのため、獲得できるリードの確度に不安が残りやすい傾向があります。
多くのユーザーがトークリスト部分の利用が大半なため、トークルームへの広告掲載が主なエンゲージメント獲得場所になりますが、トークリストへの表示面積はLINE広告の掲載面の中でも非常に小さくなっています。そのため、他のSNSと比較して広告がユーザーのトークリストに埋もれてしまう可能性があり、見落とされるリスクが高くなっています。
LINE広告に向いている領域
Listing(リスティング)広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、検索結果画面に表示されるテキスト形式の広告です。テキスト形式の広告は画像を作成する必要がなく、テキストとWebページのURLがあれば広告を設定できるため、広告設定に手間がかからないメリットがあります。
EISHINでは、特にGoogleのリスティング広告を多く請け負っています。Google検索の検索エンジンシェアは世界1位で、日本国内においても70%ほどを占めている上、特定のアプリケーションをインストールする手間もほとんどかからないため、広告を見てほしい層に届けやすい媒体になっているためです。
また、PC・モバイル、どちらで求職活動を行っているユーザーにも広告を届けられるのも特徴です。
リスティング広告は、ユーザーが検索ウィンドウに入力したキーワードに連動して表示されるため、今まさに職を探しているユーザーに非常に届きやすく、顕在層向けの広告として大きな効果を発揮します。
Google Listing広告での求人広告における強みと弱み
▼強み
広告配信時に設定する、特定のキーワードで検索しているユーザーに広告を表示するため、求職活動を実際に行っている顕在層に向けて直接アプローチできます。例えば「営業職 ○○県 未経験歓迎」など、自社の採用目的・ターゲットに合わせたキーワード設定を行うことで、確度の高いリード獲得が期待できます。
日本国内での検索エンジンのシェアの約70%をGoogle が占めているため、Google にリスティング広告を掲載することで、多くの求職・転職顕在層にアプローチが可能です。
テキストが中心になるため、他媒体と比較して広告クリエイティブの準備が比較的簡単で、スピーディーに展開できます。自社内にクリエイティブ製作が可能なリソースが不足していても、外注費用をかけずに出稿することも可能です。
▼弱み
人気が高い職種や、競合他社が多いエリアであるなどの要因により、競合が多くなってしまうキーワードではクリック単価が高くなる可能性があるため、広告費用が増加するリスクがあります。
広告の効果を常に最大化するためには、リアルタイムでの経過観察と、高頻度でのキャンペーン設定やキーワードの最適化が必要なため、手間がかかりやすいという弱点があります。
Google Listing広告に向いている領域
へぇ~。“今まさに仕事を探している人”にピンポイントで出せるのがリスティングの強み。
顕在層を狙うなら、これ以上ない施策だね。
ディスプレイ広告は、画像や動画、テキストなどを使い、インターネット上に掲載する広告です。日本国内で主に使われるのは、GDN(Google Display Network)と、YDA(Yahoo! Display Ads)の2つです。
このうちGDNは、Google広告で出稿するディスプレイ広告のことです。GDNでは例えば、Googleの提供サービスであるYouTubeや、提携先の食べログなどに広告を掲載でき、さまざまなユーザー層に向けて広告配信が可能です。
特にYoutube上に広告配信ができるメリットは非常に大きく、LINEに次いで利用者数が多いプラットフォームに広告配信を行うことで、幅広いユーザーにリーチすることができます。また、ディスプレイ広告はYoutubeや通販サイトなどの閲覧中、ほぼ常に画面内に表示され続けるため、潜在層への認知拡大などに非常に大きな効力を発揮します。
またYDAでは、トップページや知恵袋、ヤフオクなど、Yahoo!Japanのサイト内が主な広告配信先となります。広告配信時のインプレッションの8~9割がYahoo!Japanの中で獲得されることが特徴です。
またYDAには、「運用型」と「予約型」の2種類の広告配信方式があります。
運用型:運用型の広告を配信する際には、性別・年代・興味関心・購買意向・ライフイベントなどに合わせた多彩なターゲティングが可能。動画再生数やクリック数・コンバージョン数を増やしたいなど、目的にあわせた広告配信ができる。また1日あたりの上限額を設定できるため、少額から出稿できる。
予約型:予約型の広告を配信する際には、占有面積が大きい広告フォーマットを利用できる。運用型より大きなサイズの広告を掲載できるため、短期間で多くの人に認知してもらいたいときに高い効果を発揮する。また、特別なデザインを施したタイアップサイトを制作できるため、インパクトのある宣伝活動が可能。
ターゲティング設定では性別・年齢・地域・曜日・時間などを指定できるため、自社のユーザー層や新たに開拓したい層に向けて広告を配信できる。
GDNと比較すると、特定の面に配信したい場合には効果が落ちてしまいがちですが、特に中年層以降に対してのYahooシェアを活かし、認知拡大を狙うことができます。
ディスプレイ広告での求人広告における強みと弱み
▼強み
GDNで200万以上、YDAでも数十万以上のウェブサイトやアプリに広告を表示できるため、広範なユーザーにリーチすることが可能です。
非常に広いオーディエンスに対してリーチ出来るため、掲載先の設定によってはクリック単価を低く抑えやすく、運用予算が高騰しにくい傾向があります。
200万以上の掲載可能箇所の中から広告を表示する特定のウェブサイトやアプリを指定できるため、プレースメントターゲティングの幅が他媒体より広く、効果的な配信が可能です。例えば、就活生が高頻度で使うことが想定されるGmailアプリや、競合の情報がまとめられているサイトなどを選んで掲載することで、高いクリック率・コンバージョン率を期待できます。
▼弱み
ディスプレイ広告は他のコンテンツに埋もれやすく、ユーザーに見落とされるリスクがあります。特にメジャーな掲載先候補のひとつであるYoutubeは、娯楽として動画視聴を目的にしているユーザーが多いことが想定されるため、内容によっては求人広告においては不向きな場合も少なくありません。
掲載先を絞ることは可能ではあるものの、掲載先ページの候補が非常に多いため、意図しないサイトに広告が表示される可能性があります。
ディスプレイ広告に向いている領域
TikTokは、ユーザー数こそ1700万人ほど(2021年8月発表)と少なめですが、10代の利用率は66.4%と非常に高く、Instagramとほぼ同等の利用率となっています。
TikTokは機械学習によるレコメンド(おすすめ)機能の強さが大きな特徴で「TikTok売れ」とも呼ばれる爆発的なヒットを生み出した事例が多数あります。
また、他の SNS 広告に比べ音声ありの状態で視聴されることが多く、視覚と聴覚の両方からアプローチしやすいというメリットもあります。さらに、ユーザーのスクロールに合わせて、他のコンテンツからシームレスに広告表示がなされるため、広告の平均閲覧秒数が長めなのも特徴です。
現時点では10代のユーザーが多いため、 中途採用よりは新卒採用において効果を発揮しやすい傾向にあります。
昨今、JALやANA、サントリーなどの有名企業をはじめ、多くの企業が企業アカウントとして進出しており、採用活動の場としてもどんどん大きな盛り上がりを見せています。
TikTok広告での求人広告における強みと弱み
▼強み
フルスクリーンかつサウンドオンの状態で広告が表示されるため、ユーザーの注意を引きやすく、内容を見てもらえる可能性が上がりやすい傾向があります。
TikTok広告は、一般ユーザーの投稿とシームレスに表示されることに加え、広告であるということを示す表示が小さいため、他SNS媒体と比較して広告として認識されにくく、ユーザーに嫌悪感を与えにくい特徴があります。
TikTokは高い機械学習性能を持ち、ユーザーごとに閲覧履歴や検索履歴から算出した、個々の興味に合ったコンテンツを提供できるため、獲得リードの確度が比較的高いです。
2023年度の調査で10代の70%、20代の52%が利用しているというデータが発表されており、新卒採用や第二新卒、インターンシップ募集など、若年層に向けた広告に高い効果を期待できます。
▼弱み
若年層の利用率が非常に高い反面、30代以降の利用率は各年代で10%~17%と一気に下がるため、30代以後の転職や経験者採用などの広告には効果が期待しにくい媒体です。
動画・画像を問わず、フルスクリーン表示である特性上、クリエイティブの質が効果に直結しやすいです。クリエイティブ制作を自社で行えない場合、外注費用などで運用にかかるコストがかさむ場合があります。
TikTok広告に向いている領域
TikTokで採用って意外だけど、確かに働く雰囲気は動画が一番伝わる。
文章よりリアルってこういうことか~。
WEB広告を活用した採用活動は、比較的少額・短期間から始めることができるメリットがあります。
しかし、WEB広告は、配信継続期間がより長い・予算がより大きい方がデータが集まりやすくなっているため、ある程度の効果を高い確度で得ようとすると、3ヶ月ほどの期間と、最低でも30万円ほどの運用予算消化の見込みが必要です。
ただし、この金額はあくまで目安で、配信したいエリアや年齢層が狭かったり、広告の配信目的が資料ダウンロードなのか実際のエントリーなのか等の条件によっても変動するため、注意が必要です。
とはいえ、「狭いエリアにしか配信しないから」などと、中途半端な予算で配信したり運用を行うと、結局何も起きなかった……というケースは珍しくありません。WEB広告を採用に活用する場合は、しっかり運用・分析にリソースを割くことを強くお勧めします。
加えて、多くの媒体ではバナー画像や広告用の動画を複数制作することになるため、自社内にクリエイティブ制作を行えるリソースが不足している場合は、その分の外注予算もかかってきます。
また、多くの求人媒体と違い、「今現在は就職・転職を考えていない人」にも広告表示がなされることも当然起こります。そのため、「今すぐに特定のポジションに何人欲しい」というような、急を要する採用には、予算や媒体の選定・ターゲティング設定次第では突発的な効果が期待できるケースもありますが、採用に繋がらない場合もあるため、注意が必要です。
加えて、広告運用にはある程度の各WEB媒体やデータ分析についての知識・ノウハウが求められるため、いきなり自社内だけで始めようとすると、何もわからないまま予算消化だけが行われてしまうというような事態も起こりえる点にも注意が必要です。
EISHINでは、WEB広告を活用した採用活動のご支援も数多く行っています。
いくつか、WEB広告の運用事例をご紹介します。
業界:人材
従業員数:9名
企業所在地:大阪府
▼広告運用目的
・自社内キャリアアドバイザーを増員し、事業拡大をしていくため、登録してくれる求職者を増やしたかった
・パートナー企業しか募集を行っていなかったため、自社で出来る募集方法を模索し、ノウハウを蓄積したかった
▼運用歴
①WEB広告運用初期は、まずLINE広告で配信を開始。遷移先は通常LPに設定して、3枚のバナーを制作し、それぞれ約1週間ごとに入れ替えて効果検証を行うも、1ヶ月間の平均CTR0.70%、CVR0.06%と効果が良くなかった。
獲得できたCVは5件、CV単価¥43,131と大幅に目標との乖離が見られたため、ターゲティング精度が高く、よりCV獲得が期待できるMeta広告への移行を決定した。
②Meta広告に移行後は、広告配信のエリア設定を関東エリアと関西・愛知エリアの2つに分割し、それぞれのエリアごとに配信バナーを交互に入れ替えながら、効果検証を行う方針に変更した。
まず最初に、遷移先LPは通常LPのまま、LINE広告で比較的効果が出た上位2枚のバナーで検証したが、CV獲得はほぼ無く、運用結果に大きな変化・改善は見られなかった。
③LPの改善が必要という仮説を立て、遷移先を診断LPに変更し、診断LPのトップ部分に色合いやトーンを合わせたバナーでの運用を開始した。
結果、効果が大きく改善され、1ヶ月ほどで41件のCVを獲得し、平均CV単価も¥10,504に抑えることができた。
▼結果
Meta広告移行後2ヶ月間でCV55件獲得、Meta広告での平均CV単価¥10,652を記録。
また2024年6月後半にはCVR10.77%を記録した。
潜在層向けの広告ではCVR1%が運用成功基準値となるため、非常に高い結果となった。
業界:医療・看護
従業員数:932名
企業所在地:東京都
▼広告運用目的
・医療脱毛クリニックで働く「受付カウンセラー」の求人集客をWEB広告で行う
・競合との差別化を目的とした、若手人材への企業認知アプローチをしていきたい
▼運用歴
①Meta広告でクリニック在籍のカウンセラーを募集する求人バナーを数十パターン作成し、最も効果が高いバナー画像の発見のための効果検証を行った。
②ヒートマップ分析のデータを元にLPの改修を行い、メインビジュアルやコンテンツの位置を変更。採用動画の埋め込みや記載情報のアップデートを行った。
③トラフィックキャンペーンでの配信からリードキャンペーンでの配信に変更。よりCV獲得に強くアプローチする方式での配信を行った。
▼結果
・バナーのCTRを0.33%から0.72%に上昇させ、Meta広告の運用成功基準値とされる0.7%を達成した。
・CVRを0.35%から4.70%にまで上昇させ、潜在層向けの広告における運用成功基準値とされる1%を大幅に上回った。
・キャンペーン種の変更により、CPAを7,137円から1,733円にまで大幅に抑えることができた。
業界:IT
従業員数:17,482名
企業所在地:福岡県
▼広告運用目的
・エンジニアの経験者採用
・人材紹介を積極的に使用していたが、1名の採用に200万円ほどかかってしまっていたため、採用単価を抑えたかった
▼運用歴
バナークリエイティブを合計13枚作成し、より求職者を獲得できるクリエイティブを創出。WEB広告では仮に同じ文言であっても、イラストを人物写真に変えるだけで効果はかなり変わるため、常にABテストを実施して効果検証を行った。
▼結果
・全期間の平均CTR1.64%と、運用成功基準値のCTRを大きく上回った。
・CV獲得は合計197件、CPA18,274円を記録し、実際の採用にも繋がった。
業界:製造・運輸
従業員数:1,028名
企業所在地:大阪府
▼広告運用目的
・九州と山口県エリアでの新卒採用のため、マイナビランキングでの上位表示を狙っていた
・お客様とEISHINの合計PV数1万件以上をKPIに設定
▼運用歴
①1ヶ月間という短い運用期間を最大限に活用するため、バナーを2枚作成してLINE広告で同時に運用し、より効果が高いバナーを見つけることから始めた。
②結果的に、船の写真を使用した赤いバナーの方がクリック数が多かったため、後半の2週間は1つのバナーに日予算を統一して予算を消化した。
▼結果
・業種別・地域別のそれぞれのランキングで、閲覧数1位を獲得した。
・EISHINからの流入だけで16,340PVを達成し、KPIを163%達成することができた。
EISHINでは、ご紹介したようなことを考えながら、日々クライアント様の採用成功に向けて、伴走支援を行なっております。
EISHINでのWEB広告の運用は、以下のような手順で行います。
①受注~キックオフ
お客様のWEB広告配信の目的や、目的に合わせたターゲティング設定、掲載媒体の選定などのすり合わせを行います。
LPやサイトなど、広告の遷移先ページの制作もお任せいただく場合は、この段階でサイト制作の打合せも行います。
②LPや遷移先ページ制作
こちらは案件次第では発生しない工程ですが、広告の誘導先ページ作成を行います。
デザインからコーディングまで、細かな打合せを重ねながら、ご要望に沿って制作を進めてまいります。
③広告用クリエイティブ制作
遷移先のページが完成し次第、広告の配信準備に入ります。リスティング広告では不要な場合もありますが、多くのWEB広告では、バナー画像や短い動画などのクリエイティブを制作する必要があります。
広告の目的や、遷移先ページとの合致率などを考慮しつつ、広告用のクリエイティブを制作します。
④配信・運用
実際に広告を配信し、運用を行います。
クリック率や、獲得したコンバージョンについての分析を重ねながら、効果検証を重ねていきます。
運用レポートは1週間に1度提出し、2週間に1度は打合せを行い、継続的に効果改善をしていきます。
EISHINの伴走支援の特徴は、<THE MODEL型(分業体制)>だからこそ生まれた「圧倒的な専門性」と「フォローアップ体制」です。
自社内にデザイナー・エンジニア・マーケターがいるため、バナーの制作はもちろんのこと、LPの制作・修正、画像の入れ替えなどをすべて自社で完結させることができます。
WEB広告を活用して採用を成功させたい企業様は、ぜひお問い合わせください。
制作お申込みに関する
お見積りフォーム
制作に関するお見積りは、下記フォームからお気軽にご相談ください。
必須事項を入力のうえ、「送信する」ボタンを押してください。
無料で配布中!